みなさんは「歯が痛い時の対処方法」はご存知ですか。歯が痛い時の応急処置としては、冷やす方もいれば温める方もいます。身体のどこかが腫れた時は一般的には冷やしますし、腰や膝の痛み・生理痛などは温めるべきという意見もあります。どちらも正しいように思えますが、歯の痛みに対しては冷やした方が良いでしょう。
歯が痛む時には冷やすのが正解ですが、冷やし方によっては逆効果になる場合もあります。冷やすにしても正しい冷やし方があるわけで、正しい方法は患部を直接冷やすのではなく頬側から冷やすことです。
患部を直接冷やすのは刺激が強いので、しみたり痛んだりしてしまいます。そのために氷をくるんだタオルや水で濡らしたタオルで頬側から冷やす、もしくは解熱シートを頬に貼るなどの方法で冷やすようにしてください。その意味では、うがいをする場合も冷たい水は避けた方が良いでしょう。
歯が痛い時はズキズキと辛い痛みが出ます。温めた方が痛みが緩和されそうですが、温めることで血行が良くなり血流が良くなるので神経が圧迫されてしまいます。そうすると痛みは増してしまいますので、温めてはいけないのです。直接温めるのはもちろんのこと、次のことも温める事になるのでやってはいけません。
「運動」
運動によって身体が温まると血行が良くなるため、運動は身体を温める事と同じになります。歯の痛みを紛れる感じもしますが、逆効果になりますので歯が痛む時に運動することは避けましょう。
「入浴」
入浴も身体を温めますので、歯が痛む時は痛みが増す原因になります。歯が痛い時には浴槽には浸からずにシャワーですませる方が良いでしょう。温めてはいけない理由は、身体が温まると血流が良くなるからです。そのため、血行が良くなるような行為は歯が痛む時には避けるのが良いでしょう。
歯が痛い時の対処方法
歯が痛い時には冷やすのが正解です。しかし患部を直接冷やしてはいけません。頬側から濡らしたタオルや解熱シートなどを使って冷やしましょう。痛みは冷やすことである程度解消できますが、あくまでも一時的な応急処置であって治療としての効果はありません。ですので、痛みが解消されたからと言ってそのままにせずに必ず歯科医院に行って治療を受けましょう。
痛みを緩和させる応急処置
あくまでも冷やすのは治療ではなく、歯の痛みを一時的に解消する応急処置です。応急処置としては冷やす以外にも次のような方法もあります。
「痛み止めを飲む」
歯科医院で処方されたものや、市販されているものでも構いません。効果の欄に「歯の痛み」と記載されていれば、歯の痛みを緩和できます。しかし、痛み止めは即効性がないのが欠点です。
「正露丸を詰める」
正露丸も痛み止めと同じで薬によって痛みを解消する方法ですが、別で紹介したのは使用方法が異なるからです。腹痛時は正露丸は飲んで使用しますが、歯が痛む時には患部に詰めて使用するのが正しい使用方法です。
「救急センターに行く」
発熱や怪我などに限らず、歯の痛み等のお口の病気に対する救急センターもあります。「地域名+歯科 救急」のキーワードでインターネット検索すれば、該当する救急センターが見つかると思いますので、痛みが我慢出来ないようなら最寄りの救急センターを利用しても良いでしょう。
歯が痛い時にやってはいけないことがいくつかあり、温めることもその中の一つです。そして、温める以外にも次のようなことはやってはいけません。
「患部を触る」
歯が痛む時はいけないとは分かっていても、患部がどうしても気になって触れたくなってしまいます。しかし、触れることで症状が悪化する可能性があり、痛みが増す事もありますので患部に触れるのは厳禁です。また、直接指で触れると指に付着している細菌などが患部に付着してしまい、症状をより悪化させることも考えられるからです。
「歯磨き」
歯の痛みの有無と関係なく歯磨きは非常に大切ですが誤解のないよう言っておくと、ここで言う歯磨きとは痛みを解消させることを目的として歯磨きのことだと捉えてください。歯ブラシで直接磨くと幹部が傷ついたり刺激されて痛みが増してしまうために、ぬるま湯でのうがい程度にした方が良いでしょう。
「強くうがいをする」
うがいが良いとお伝えしましたが、強いうがいでは歯磨きと同様に患部を傷つけてしまいます。歯が痛む時にうがいをするのは間違いではありませんが、問題なのはうがいの強さです。ぬるま湯程度で優しく丁寧なうがいを繰り返し行うことが、歯が痛む時には正しいうがいの仕方となります。
冷やして痛みを緩和させたとしても、これらの行為をしてしまうと歯の痛みは解消されません。正しい冷やし方を知ると同時に、やってはいけないことも併せて覚えておきましょう。